一円文学

スペースでamazon一円本(送料別でマケプレ一円で置いてある本)の流れになったので備忘録として。

 

怒りの白き都 (徳間文庫 301-5)

 

 

もはや完全に忘れられた作家、西村寿行。ほぼすべての著作が1円で読める。

伊東黒雲さんに教えられて知った『本の雑誌』での西村寿行特集は、歴代寿行編集者による数々の異常寿行伝説が読める(「カニが俺を見てる」「海上保安庁に連絡しろ」)

 

 

西村寿行といえば大藪春彦も巨大一円作家である。

 

 

裁くのは俺だ (光文社文庫)

 

 この流れでいえば清水一行も一円文学作家である。

虚業集団 (光文社文庫)

虚業集団 (光文社文庫)

 

 

寿光~大藪ラインで片岡義男も見てみたが、存命のチカラなのか、なかなか値崩れはしていない。『スローなブギにしてくれ』は300円~、『彼のオートバイ、彼女の島』に至っては絶版高騰してとんでもない値段になっている。

ブックオフ常連作家である伊坂幸太郎東野圭吾百田尚樹あたりも読まれ続けるということだけあってなかなか一円にはならず、村上春樹村上龍あたりも一円にはない。

意外なところで梁石日は一円。

死は炎のごとく (アジア・ノワール)

死は炎のごとく (アジア・ノワール)

  • 作者:梁 石日
  • 発売日: 2000/12/01
  • メディア: 単行本
 

 

 笠井潔のこの小説も一円。

復讐の白き荒野 (講談社文庫)
 

 

筒井康隆太宰治あたりも基本一円。

 

斜陽 他一篇 (岩波文庫)

斜陽 他一篇 (岩波文庫)

  • 作者:太宰 治
  • 発売日: 1988/05/16
  • メディア: 文庫
 

 

 

富豪刑事(新潮文庫)

富豪刑事(新潮文庫)

 

 

 

おれに関する噂(新潮文庫)

おれに関する噂(新潮文庫)

 

 

 

佐々木譲大沢在昌あたりの刑事小説作家もなかなか一円そうに見えて一円には程遠い。一円になるための条件はかつて広く読まれていたこと、そして完全に忘れられることがあるのではないか。

 

もうひとつの1円文学の潮流がライトノベルである。

 以下、現在も読まれるべきゼロ年代ライトノベル群として名前があがった一円文学。

ぷりるん。~特殊相対性幸福論序説~ (一迅社文庫)

ぷりるん。~特殊相対性幸福論序説~ (一迅社文庫)

  • 作者:十文字 青
  • 発売日: 2009/07/18
  • メディア: 文庫
 

 

みすてぃっく・あい (ガガガ文庫)

みすてぃっく・あい (ガガガ文庫)

 

 

絶望系 閉じられた世界 (電撃文庫)

絶望系 閉じられた世界 (電撃文庫)

 

 

脳Rギュルのみ、天皇Twitterに貼った直後1600円台まで高騰したので注意。ここで挙げた一円文学のいくつかの値段は動く可能性がある(四、五冊程度売れても寿行はビクともしないだろうが)。

 

海外文学でもいくつか一円文学を。

 

池田真紀子翻訳の傑作ミステリー(?)

死んだふり (新潮文庫)
 

 

 岩波スタンプブックスからも。

わたしはイザベル (STAMP BOOKS)

わたしはイザベル (STAMP BOOKS)

 

 

 怪小説。翻訳は黒丸尚

 

これもホラーの枠だけど変な小説。

 

 アルフレッド・ベスターも一円!

分解された男 (創元SF文庫)

分解された男 (創元SF文庫)

 

 

以下話に出た本

 

八王子のレッド・ツェッペリン (角川文庫)
 

 

 

 

 

競馬裏事件史 これが真相だ!! (宝島社文庫)

競馬裏事件史 これが真相だ!! (宝島社文庫)

  • 発売日: 2005/09/01
  • メディア: 文庫
 

 

 

 

 

 

 

十二神将変 (河出文庫)

十二神将変 (河出文庫)

 

 

 

青猫屋

青猫屋